鬼胡桃のキャビネット S-16
- UMEBACHI FURNITURE
- 8月2日
- 読了時間: 3分
更新日:8月4日
埼玉県 M様

材質:国産オニグルミ、桐(背板)
サイズ:W650 x D350 x H1200 mm
塗装:植物性オイル
ご注文方法についてはこちらをご覧下さい。
食器類を収納するキャビネットのご相談をいただきました。
M様からいただいた簡単なスケッチを元にメールにて打ち合わせさせていただきました。
ご希望をまとめると以下の通りでした。
・サイズは、W650 x D350 x H1200-1300 mm →バランスを考え、H1200にて製作
・棚板は5枚
・観音開きで、木の扉
・ツマミやハンドルなど金物は付けず、堀込の手掛け
・脚のあるデザイン
・地震の際に扉が開かないように →耐震ラッチを取り付け
ご希望を元に、以下の図面をご提案いたしました。

樹種についてはオニグルミとヤマザクラで迷われていましたが、最終的に比較的軽いオニグルミで製作することになりました。

棚板は5枚あり、うち4枚は可動棚になっています。
可動棚は、真鍮製のダボを付け替えることで高さを変えられます。
縦の仕切りがないので、汎用性の高い収納になりました。
実際に食器を入れて撮影してみました。

背板には合板は使わず、桐の羽目板を使用しました。
無垢材ですので、収納した食器もきっと引き立つでしょう。

扉はガラス戸ではなく木で、とのご希望がありました。
普通なら框(かまち、建具の枠材)をつくり、中に鏡板をはめ込みます。
しかし、今回はお好みのデザインを実現するため、板の両端に横木をはめ込む、端嵌め(はしばめ)という技法を使うことになりました。
端嵌めは、木の反りを防止するための技法で様々な形がありますが、組み合わさる部分が蟻型(ありがた)になる端嵌めを採用しました。
この技法により、季節変化に伴う木の伸縮を妨げず、不具合が起きない扉にすることができます。



棚板も同様に、反り防止のため蟻型の端嵌めにしました。


観音扉の上部には、耐震ラッチを取り付け。
耐震ラッチとは、地震の際に揺れを感知して扉が開かないようにする金物です。


揺れを感知すると、フックが降りて、扉側に取り付けた受座と嚙み合ってロックされる仕組みです。
揺れが収まると、ロックは自動で解除されます。
扉には、ツマミやハンドルをつけずに、堀込式の丸手掛けを加工しました。


写真のように指が掛かるようになっています。
扉は、ソフトクローズ仕様になっていますので、バタンとならず、ゆっくりと静かに閉まります。
下の動画の再生ボタンを押すと、閉まる様子をご覧いただけます。
閉まる速度は、レバー操作により5段階で調節することができますので、お好みのフィーリングを実現することができます。
背面の仕様は、ケンドン式で入れた羽目板を真鍮ネジで固定してあります。

普段見えないところにもこだわって製作しました。

納品後にM様よりメールと写真をいただいたのでご紹介させていただきます。
私の想像をはるかに超えた、素敵なお品物でした!
まるで、前からここにあったかのように存在してくれています。
収納もしやすくて、お皿たちがきれいに見えます。
置物も変えて、楽しんでみますね。
本当に大満足でした ありがとうございました!



M様、この度はご依頼ありがとうございました。
材質:国産オニグルミ、桐(背板)
サイズ:W650 x D350 x H1200 mm
塗装:植物性オイル
参考価格:¥368,000(税込、送料別)
※掲載当時の価格です。
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ご注文方法についてはこちらをご覧下さい。




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